Brno Czeck Republic 22 July 2007
ハンガリーのブダペスト公演から中1日での、チェコ・ブルノ公演。
前日にブダペストから列車でブルノ入りし、市内を歩いてから、
ドイツ人建築家が1930年に建てた、 世界遺産にもなっているモダンなトゥーゲントハート邸を見学。
そして夜は、最高に美味しいチェコ・ビールとチェコ料理で、これまた前祝い。
この夜は4人での前祝い。昨年のブルノ公演も一緒に行くはずだったプラハに住む日本人の知人との、正にリベンジの前祝い。
チェコは、「ビールを飲みに行くだけでも行く価値がある。」と言われるほどの、ビールが美味しいところ。
明日のSTONESのLIVEの後は、もっともっと美味しくなるだろう。
公演当日、ホテルで朝食をいただき、準備をして出発。
午前中から並ぶのは早すぎるということで、駅前でチェコ・コロナへ両替をしたりした後、
遺伝子の法則を発見した メンデルの博物館を見学しに歩いて向かった。
そのメンデルの博物館から会場までは歩いて行ける距離なので、見学し終わった頃はお昼もまわっており、
喉も渇いたので隣のビール工場レストランで一休みすることにした。 外に大きなパラソルを広げ、最高に気持ち良さそう。
大勢の人で賑わっているが、見るとほとんどの人がいろいろなベロTを着ている!
壁にも巨大なビールの広告の垂れ幕がかかっているのだが、
そこにもしっかりベロと「ROLLING STONES 22 July 2007」 という文字が書かれていた。
顔を合わすたびに皆「Yeh!」とか「Hi!」と言って笑顔でうなずく。いい〜感じだ。ブダペストでも見かけた人も何人もいる。
この日、カメラを持って来ていなかった。
チケットに「NO CAMERA, RECORDERS」と明記されており、知人がLICKS TOURのときもチェックが厳しかったと言うので、
ブダペストではチケットにも書いてなく、全く問題なかったのだが、大事を取って置いて来たのだ。
この楽しい様子や、いろいろな人達と一緒に写真を撮りたかったのだが、本当に残念。
それにしても、ビールが美味い!!!「Starobrno」というブルノのビール。500mlのジョッキが150円ほど!
豚の骨付きあばら肉のグリルやチキンなどと一緒に、どんどんビールが進む。
そろそろ行こうとした頃、SHIDOOBEEのaustrian robertとclaudia夫妻が店に入ってきた。
彼の方から「君はFeaEastBam?」と声を掛けてくれて、やぁやぁ初めましてといろいろ話をしたり、一緒に写真を撮ったり。
彼は、このヨーロッパ・ツアーをかなり廻っていて、この後も北欧へ行くらしい。
ユーゴなどへは可愛い2人の息子さんも一緒だったのだが、今回はご夫婦だけ。会いたかったな。
それじゃ、会場で、という事で、店を出て会場へ歩き出した。
ほどなくして、トラムが走る向こうに会場が見えてきた。
この会場は、広い、本当に広い見本市会場の野外スペースを使っての特設会場なのだが、
広い敷地にいくつもの見本市会場があり、 いわゆる幕張メッセをもっと広くしたような所だ。
ゲートはいったいどこなんだろうと思って進むと、最初に着いた所に張り紙が。 見ると、入場ゲートはぐるりと周った向こう側らしい。
広い敷地の外側を歩き、ゲートに着いた頃は15:00頃になっていた。
そこは、15mほどの柵があり、その前に50人ほどの人がいた。並んでいるというより、柵の前に団子になっている。
ところで、ここは見本市会場のゲートであり、コンサート会場は見えないほど遠い向こう。
このゲートが開いたら皆一斉に会場ゲート目指して走り出す訳か?!
ブダペストで会った細〜いポーランドのおばさんや、ダブリンでも並んでいた人達もいたり、地元の親子連れなど、いろいろだ。
また、TVや新聞のカメラマンもいて、なんとTVカメラにインタビューされてしまった。
「どこから来たの?どのくらい並んだの?」くらいだったが、最後に「STONES最高!!!」と言っておいた。 ま、使われないだろうけど。(笑)
しかし、翌日のブルノの新聞には、ゲートに並んでいる写真が載っており、そこに小さく自分が写っていた。
待っている間、隣の入り口だ!と皆一斉に移動した後、やっぱり元の所だ!
と一斉に戻ったりということをしているうちに、 だんだん人数も増えて来た。
係員が近づいて来た。ゲートが開く。 すると広いゲートの一番端の2、3mほどだけが開いた。
皆一斉にそこへ押し寄せ、まるで砂時計のよう。 そして会場のチケットをもぎる本当のゲートへ、またもやダッシュの競争だ。
これがまた、長い、長い。走っても、走っても、まだまだ遠い。疲れて途中で歩いている人も多い。
3分の2ほどの所で、たまらず自分も歩き出す。10歩ほど歩いたところでまた走り出し、何人も抜く。見えてきた、あと少し。
幸運にもちょうど開いたところにいた知人が先に到着しており、そこへ目指してやっとのことで到着。きつい。
ブダペストで走った3倍はあった。ハァハァ、ゼェゼェ。
そこには10列ほどのゲートがあり、そのうちの1つの6番目くらいに着けた。結構いい方?
到着して5分くらいすると、いよいよ入場。
持っていたペットボトルはダメということで捨てさせられ、最初はチケットのバーコードの読み取り。
ところが並んだ列の機械が、最初の人から、なかなかバーコードを認識しない。
「早く、早く〜!」「Come On!」と苛立ちの声があがり、とうとうバーコードはやめ、チケットをもぎるだけになった。
セキュリティーは全く厳しくなく、そして、またも走り出す。 途中、もう一つのゲートもあり、そこからも次々と人が入って来る。
「こっちの方が近いじゃん!!!」 しかし、最後の力を搾り出し、「ステージ前スタンディング、ロニー・サイド」の入り口へ。
チケットを見せ、ステージを目指す。あと少し。 着いた!もう、ダメ。ハァハァ、ゼェゼェ。
しかし、ロニー・サイド最前列ゲット!!!ちょっと端寄りだけどね。
だけど、あれ?少ししたら、心臓のドキドキも、ハァハァ、ゼェゼェも収まってる。走ってる時は本当にキツかったけど、もう大丈夫。
オープニング・アクトのシャーラタンズが始まるまでの間、順番にトイレへ行ったり、robertが来て話したりしているうちに、
だいぶ人も増えて来て、スタンドにもたくさん入ってきた。
隣にいたドイツ人のおやじ軍団とは、「一緒に写真を撮ろう」と言われて肩を組んで写真に収まった。
バンダナを被ったり、タトゥーを入れていたり、いろいろなベロTを着ていたりと、面白いおやじ達。
キース崩れのような1人が、「おまえ、ロンドンで会わなかったか?俺の隣にいなかったか?」と、
酔っていることもあり、 わっからない英語で言ってきた。「ロンドンは行った事無いよ」と言うと、
「そうか・・・そっくりだったけどなあ。おまえのブラザーか?」と言うので、「たぶんね」と言っておいた。(笑)
その間、時々大粒の雨が降ったり止んだり。カッパを着たり、傘をさす人もいて、その時は結構涼しくなる。
見るとステージの後ろに大きな虹がかかっていた。凄い綺麗。
シャーラタンズの演奏の時にも、結構な雨が降り、ボーカルは傘をさして歌っていたりしたほどだ。
そのシャーラタンズが20:00頃に終わると、クルーがステージのセッティングのために忙しくなった。
チャーリーのドラムセットの天井を組み立てて設置したり、大勢でステージ上をタオルやモップを使って雨の水を拭き取ったり。
セキュリティーもスタンバイし、rollingstones.comの宣伝映像も流され、いよいよだ。
しかし、ここのセキュリティーは若くて普通っぽい。
ブダペストでは、頑強な体の、 見るからにプロのセキュリティーといった感じだったのだが。
また、ここでは消防隊の人たちが大きなプラスティック・カップに水を入れ、専用トレイで皆に配って歩いていた。
21:00を周ろうとする頃、照明が落とされた。いよいよショーの始まりだ。
しかしこの時、「あぁ、これで終わっちゃうな・・・」と寂しい気持ちにもなってしまう。
チャーリーがドラムセットにつき、キースが出て来て始まった「Start Me Up」!
野外コンサートの特権、ステージ・セットの一番上から花火が上がる。これで、最初から否が応でも盛り上がる。
ブダペストのようにミスもなく、かなり決まっている。いい演奏だ。
ミックもキースもロニーも、黒っぽいジャケットを着ていてかっこいい。
そして続く「Let's Spend The Night Together」。お、今日はセットが変わって来るぞ!
これも、昨年の来日公演で聴いた時よりも、かなりこなれているせいか、タイトでいい感じ。
ABBから唯一の曲も変わり、「Oh No Not You Again」に。
そして出ました、大好き「All Down The Line」!!この曲は生では久し振りに聴くが、本当にかっこいい。
次の曲は何もMCがなく、コーラス隊も出て来て、キースのギターによる聴き慣れないイントロが流れる。
ほどなくミックのハープが流れ、「おおお、「Love Is Strong」だ!」 このヨーロッパ・ツアー初登場の曲となる「Love Is Strong」。
ミックのハープもいい感じだし、ロニーのギターも冴えていた。
「皆一緒に歌って〜!」とミックのチェコ語がうけた「You Can't Always Get What You Want」。
ミックが花道に降り、少し進む。隣の地元の若者と一緒に大合唱。
続く「Midnight Rambler」も、ミックのハープとダンス、チャーリーのドラムス、キース&ロニーのギターと、
4人ともタイトな演奏できめてくれ、素晴らしいRamblerとなった。
リサの独壇場「I'll Go Crazy」も、大熱唱、そしてチーク・ダンス。この曲って、Bluesだな。
気づくと、始まる前までは結構降っていた雨も、STONES登場からは上がった様子。
そしてキースの2曲も、もちろん最高!!!キースって歌上手いよ。
「Infamy」や「This Place Is Empty」よりぜんぜん上手い。
Bステージは、これまた遠いながらも廻りの皆で盛り上がる。
サイドのスタンド席の人のためのスクリーンが、かなり横からながら見えたので、それを見ながら「I can't get no!!!」
「Honky Tonk Women」でメイン・ステージに戻って来た後は、怒涛のラスト。
イントロが流れる中、「Woo Hoo!」と早くも叫ぶオーディエンス。花火と、火柱で「Sympathy For The Devil」が爆走。
ミックの熱唱が印象的だった「Paint It Black」。
「Jumping Jack Flash」では、ミックもキースも目の前で熱唱し、演奏している。凄い!
キースは髭を剃って正解だよ。ほんと、かっこいい!
そして、とうとうアンコールの「Brown Sugar」。爆砲と花火で会場中は大爆発。「Hoooo!!!」
最後に例の布がステージのてっぺんからすぐ目の前に飛んで来てしまい、危うくセキュリティーの1人に当たるところだった。
雨の上がったブルノの夜空に上がった花火と、大きなステージ・セットが重なって素晴らしい眺め。感激。
全19曲に戻り、ツアー初曲も出てなかなかいいセットだった。
やっぱり何回見てもいいなぁ、STONESのショー。
周りにいた人達と笑顔で握手をし、会場を後にした。
ホテルまで歩いて帰る途中、会場近くのビア・ホールで最高に美味いビールを。
今度はいつ見られるかな?!
1 Start Me Up
2 Let's Spend The Night Together
3 Oh No Not You Again
4 All Down The Line
5 Love Is Strong
6 You Can't Always Get What You Want
7 Midnight Rambler
8 I'll Go Crazy
9 Tumbling Dice
--- Introductions
10 You Got The Silver (Keith)
11 I Wanna Hold You (Keith)
12 Miss You (to B-stage)
13 It's Only Rock'n Roll (B-stage)
14 Satisfaction (B-stage)
15 Honky Tonk Women (to main stage)
16 Sympathy For The Devil
17 Paint It Black
18 Jumping Jack Flash
19 Brown Sugar (encore)
翌日の新聞 brnensky denik紙
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