Seattle August 2019

 


No Filter 2019 USツアーも、無事に6月20日シカゴ公演で幕を開け、

全17公演中12公演が終了した8月、いよいよ今ツアー2回目の遠征の日がやってきた。

シアトルとサンタ・クララ。

シアトルは連れとも今回一番行ってみたい場所だったのですぐに決定。そして、それに続くサンタ・クララ。

自身の北米の西海岸でのストーンズは、1997年のオークランド以来22年振りだ!

ちょうどお盆の真っ只中とあって、リスケ後に変更したエアは当然高く、しかも直行便は取れなかったので、

行きはポートランド経由、帰りはロス経由。

それでも変更料と差額分といっぱい取られてしまった。

ストーンズはというと、公演をこなすごとにどんどん良くなってきている様子で、

素晴らしいライブのニュースが流れ、こちらの期待もどんどん膨らんでいっ た。


8月13日

世間ではお盆休み真っ最中の8月13日。成田空港を夕方に発つデルタ便。

搭乗に並んでいると、すぐ後ろの女性が「ストーンズに行かれるんですか?」と声をかけてきた。

連れがストーンズのTシャツを着ていたからで、彼女もポートランド経由でシアトルに見に行くのだそう。

1人だったが、現地で友だちと合流するのだそうだ。お盆だからやっぱり行く人がたくさんいるんだろうな。




ポートランドには9:25着。そしてお昼前のアラスカ航空で1時間ほどでシアトルへ。

アラスカ航空は初めてだが、エスキモーのおじさんの絵が描かれていて、なんかいいな。




シアトル・タコマ空港12:35着。空港からはリンク・ライト・レールという路面電車で乗り換えなしの1本でホテルへ行かれるという便利さ。

ゲートから駅までは結構歩くということだったのだが、

8人乗りくらいの電動カーに乗ってる女性が「これに乗れ。これが楽チンよ。」と言うのでそれじゃあと 乗ると、

次々に他の人たちも乗ってきてすぐに満車。これのおかげで楽チンですぐに駅に到着。

ここで、オルカという交通系カード、いわゆるスイカと同じようなカードをしっかり購入。

ここからダウンタウンへは40分ほどで着くらしい。




始めのうちは郊外という景色も、だんだん街っぽくなり、程なくするとマリナーズの本拠地T-Mobile Parkが。

と、その先にはライブが行われるセンチュリーリンク・フィールドが!

野球の球場とアメフトのスタジアムがこんなに近くに並んであるとは、両方で試合があったら大変だろうなあ。



スタジアムを過ぎると街の中の4駅は地下に入る。

その地下にあるユニバーシティ・ストリート駅に到着。何だか無駄に広い駅。スペースが広い広い。

外に出てホテルへ向かうと、凄い急な坂が。聞いてはいたが、物凄く急な坂。

この坂を2ブロック登ると、右側には近代的なガラス張りの建物のシアトル中央図書館、その左側にホテルが。

チェックイン時間の4時にはなっていないが、すんなり部屋に入ることができた。

 


部屋に入り少し休憩し、それではと、隣のシアトル中央図書館を見学に。

外から見ても中から見ても、幾何学的な形のガラス張りの建物で、中にはホールもあり、グッズ・ショップやカフェもあり、かなり大きな図書館だ。

 


そして、リンク・ライト・レールに1駅乗ってウェストレイクへ。

ホテルのあるところはオフィス街という感じだが、ここは色々なお店が立ち並び、ブランド・ショップなどもある繁華街。

連れに付き合って、書店などのショップをいくつか見て歩いた。


シアトルに来たらここは外せないという、パイク・プレイス・マーケット。早速歩いてそちらへ向かう。

昔からのマーケット風情を残し、いろいろなお店が楽しめる一角。

当時からのネオン・サインと時計がいい感じ。

ここのシンボルの豚さんの像、魚を投げるので有名な魚屋さん、その他、八百屋さん、花屋さん、おみやげ屋さんなどがいっぱいあり、

それぞれ楽しい楽しい。

 

 

そしてここで有名な1つ、ガム・ウォールへ。

何やら狭い路地の一角の両側いっぱいに、噛んだガムを壁一面にくっつけてある。その量といったら凄い凄い。

壁から窓から扉から何かの菅から、ガムで埋め尽くされている。なんか、凄い。




それからもう一つ、ここへ来たら皆んな行く、スターバックス1号店へ。

本当にちっちゃいただのコーヒー・ショップで、店内にテーブルなどがない買うだけのお店。

昼間は凄い行列で大変だと聞いていたが、やっぱり行っちゃうね。

もっと大勢の行列だと思っていたのだが、10人くらいだったので並んでいると、成田で声をかけてきた女性が。

店内には規制入場をしていて、10分も待たずに店内へ。

この日は快晴で物凄く暑かったのでフラペチーノを注文し、他の店とは違うオリジナルのマークが入ったウォーター・ボトルを購入。

1971年創業というファースト・ショップのプレートもあった。

 




フラペチーノを持って海側の景色のいい広場に出て、しばし休憩。

ふと見ると、ライブのやるセンチュリーリンク・フィールドが遠くに見え、その上に何と雪がかぶったマウント・レイニアが。

おおー、綺麗な高い山だなあ!




そろそろお腹も空いたということで、ネットで予約してあったIver’sという、昔からある地元の人に人気のシーフード・レストランに向かうことに。

パイク・プレイスからは港沿いをぶらぶら歩いて行かれる距離だ。

予約時間の少し前だったので、店内で少し待ったが、このレストラン、天井も高くて凄く広く、大勢の人が席を待っていた。

港側の窓際の席に案内され、さあ食べるぞ。

ここはアラスカ・サーモンが有名で、サーモンの種類もいっぱい。

そのアラスカ・サーモンのグリル、めちゃくちゃ美味しいクラム・チャウダー、シュリンプのアペタイザーなどを注文し、

地元のビールもこれまた最高!ワイン も美味い美味い。

最高に美味しいシーフードを堪能し、大満足でブラブラと歩いてホテルへ帰った。

帰りにビールを買いたかったのだが、ホテルの近くにはスーパーやコンビニなどが全くなく、

仕方なくホテルの下のパブでビールをお持ち帰りして部屋に戻って 乾杯。

 


8月14日

ホテルの1階のジェラート屋でパンを買って、部屋のコーヒー・メーカーでコーヒーを淹れて朝食を。

そして連れが絶対に行きたいとチェックしていた、シアトルでも有名な独立系書店Elliott Bay Book Companyへ。

リンク・ライト・レールで北上し、Capitol Hill駅で下車。そこから一駅だけ、これも乗ってみたかったストリート・カーに乗って向かう。

ストリート・カーといっても、まんま路面電車。大きさも感じも都電のようなもの。



この辺りは、大学や高校などがあり学生街といった雰囲気で、なかなかいいところ。

Elliott Bay Book Companyは、独立系にしてはとても大きな書店で、吹き抜けの店内はソファなども置いてあっていい感じ。

書店員さんが書いたお薦めの一言が書かれた付箋がいっぱい本と一緒に並んでいる。

長い時間をかけて、店内を見て回った。

 


その後、近くのジミ・ヘンドリックスの像を見に行く。本当にすぐそばだ。

ストリート・カーの通る大通りの、画材屋さんの入り口の前の歩道に、あったあった、ひざまずいてギターを持ちのけぞっているジミ。

観光客はおろか、誰も見ている人はいなく、ゆっくりと写真を撮って見学できた。




そこからリンク・ライト・レールのCapitol Hill駅まで歩き、一旦ホテルへ。

ホテルへ戻る途中、昨日チェックしてあった近くのデリでチキン・ヤキソバとシューマイの昼ごはん、そして今晩のビールや水を仕入れて帰った。


ホテルの部屋で昼ごはんと休憩を取って、いよいよストーンズへと出発の準備を。

会場のセンチュリーリンク・フィールドは空港から来る時も見えたように、リンク・ライト・レールで一本。

この日のチケットは自身で購入したラッキー・ディップ。

ラッキー・ディップのピック・アップは、一般入場時間と同じ夕方5:30。なんてのんびりなんだ〜。

スタジアム最寄駅のInternational District/Chinatownで下車し、様子見がてらスタジアムへ向かう。

場外のグッズ売り場もまだ人はそれほど多くなく、ご当地Tシャツなどを無事購入。

 




この日、スタジアム近くのパブでShidoobeeのプレ・パーティーがあり、そちらへ。

着くと店の中は既に大勢の人で、ストーンズの曲がかかり熱気ムンムン。

お会いするのが楽しみだったFredにもすぐにお互いを見つけ、挨拶し、頼んでおいたTシャツを受け取る。

TongueLadyのLoriとも挨拶でき、彼女は自分と会えたことに感激して涙するほど。

彼女の息子さんとその娘(お孫さんでLoriにそっくり!)も紹介され、

もう1人、何とHeartのオリジナル・メンバーであるベーシストのSteve Fossenを紹介されてお話を。

「79年に江ノ島に行ったよ!」「僕も行きましたよ!Japan Jam!」と話が弾んだ。

ビールを飲んだり歓談したりして、それではそろそろピック・アップしないと、と盛り上がってる店を後にした。




スタジアムの周りは開場を待つ人たちで既にいっぱい。

ラッキー・ディップのWill Call窓口は、まだ開いていないが30人くらいの人が並んでいた。

時間になり、順番にチケットを受け取っているのだが、喜んでいる様子の人はこれまで2組くらい。

さあ、自分の番だ。運命のピック・アップ。

窓口の女性に笑顔で「Hi! Two Pit Please!」

パスポートを見せて、封筒に入ったチケットを受け取り、Lucky Dipのリスト・バンドを手首に巻いてもらう。

そして、封筒からチケットを確認すると。。。やったああああああああ!!!「Pit 1」!!!!!

ロニー側ピット、大当たりー!!!

やったね!ボストン、ベルリンに続いて自身で購入したラッキー・ディップは3戦3勝!


よっしゃあー!ピットのゲートはどこだ?!

スタジアムのゲートはどこも人人人でスペースいっぱいに群れていて、なかなか進めない。

かき分けかき分けスタジアムの横を進んで行くと、あったー!PITのゲートが!

ありゃ?ここは誰も並んでいない。皆んなもう入っちゃったんだなあ〜。

チケットをスキャンし、スタジアムの中へ。

トイレに行って水を買って、いよいよフィールドへ入ると、

おおー!後ろが何もないユニークなスタジアムにあの4つのドでかスクリーンがそびえ立っている。



ピットの入り口で、PIT 1のリスト・バンドを手首に装着してもらい、ピットの中へ。

ピットの中はまだまだ人は少ないのだが、花道沿いのレールはもう既に埋まっている。

それではと、チャックとバーナード&サシャの前あたりの最前列のレールを確保。

右隣はガタイのいいメキシコ系っぽいオヤジと娘。左隣に来たのはストーンズのライブっぽくないお母さんと息子。

隣同士、いろいろ世間話をして親交を深めると、左のお母さんは、何と日本に長い間住んでいたことがあると言って、日本語がうまいうまい。

自分たちよりも若い感じで、連れは写真を見せてもらったりして、いろいろお話ししていた。

 


そしてまだまだ空は明るく陽が射している中、オープニング・アクトのLucas Nelson & The Promise Of Realの登場だ。

オープニング・アクトが発表されてからとても楽しみにしていたバンドだ。

あのウィーリー・ネルソンの息子で、最近はニール・ヤングのバック・バンドでツアーを廻ったり、

レディ・ガガ主演の映画「アリー/スター誕生」の音楽を担当し、バンドも主演のバック・バンドとして映画に登場している。

なかなかいいバンドだ。

オリジナルの曲もいい感じで、カントリー調の曲を歌うとオヤジさんにそっくりだ。




 

ルーカス・ネルソンを楽しんだ後、順番にトイレに行って準備万端、ドでかスクリーンもイエローになった。さあ!ストーンズだ!

午後9時になろうとした頃、明るさが残る中、照明が消え、スクリーンが真っ黒になる。

マーチング・バンド風の曲にアメリカ国歌が重なり、いよいよ始まる!

「Ladies and Gentlemen!!! The Rolling Stones!!!」

キースとロニーが一緒に出てきて、おおおー!オープニングはStreet Fighting Manだ!

続いてミックが軽快に飛び出してきて、豪快に始まる。

ミックは赤いジャケット、キースは青いシャツでとても元気そうだ。

ミックは、左右のステージに花道と動き回り、1曲目から飛ばす。


続くYou Got Me Rockingではミックがジャケットを脱いで目の前で振り回して投げる。

ロニーのスライド・ギターも冴え渡り、ミックはノリノリ。




そして、バーナードとサシャが出て来てTumbling Dice。彼らがよく見える。

またもやミックがこちら側に来て端まで行き、間奏では水分補給を。

ラストは終わりそうでなかなか終わらないので、どうなるのー?と思いきや無事終了。






次は自分はAll Down The Lineを選んだvoteだったが、Beast Of Burdenに。

キースはセミアコを持ち、リラックスしたいい演奏。ミックも声がよく出てる。

ラストはバーナードが出て来て、ミックとソウルフルな掛け合い。トゥイッケナムで見た時よりも100倍いい。




ミックがアコギを持つと、You Can’t Always Get What You Wantだ。

ミックは間奏で黒シャツを脱ぎ捨て、黒Tシャツに。そして水分補給。

この曲では自分も大声で大合唱。




そしておもむろに4人が花道を進み、Bステージへ。2曲のアコースティック・セットだ。

まず1曲目は、Sweet Virginia。

ミックのカントリー調のハーモニカで始まる。いいねー。キースのコーラスもいい感じだねー。

ロニーはウロウロとステージの周りを歩き回る。


2曲目は、Dead Flowersだ。鉄板のアコースティック2曲だね。

ミックとキースはともに青いシャツ。ラストのコーラスではまたまたワン・マイク!!!

今回のツアーでのBステ・アコースティック・セットでは、このワン・マイクが定番のように登場するようになってるな。

いい光景だな。


次のSympathy For The Devilのイントロが流れる中、4人はメイン・ステージへと。

ミックが両手を広げてクルクルと回りながら登場。そしてキースのギターが炸裂。

ミックがこちら側に来て熱唱し、キースも反対側へ。最後はキースもこちら側へ来たー!





続くHonky Tonk Womenでは、キースのイントロもバッチリ決まり、ソロもいい感じ。


ミックがメンバー紹介の前にアメフト・ネタでブーイングを煽り、キース・コーナーだ。

紹介されて出て来たキース、大歓声に照れると、アルゼンチンの代表ユニフォームを客席から渡される。

そして始まったのは、You Got The Silver。

ロニーとのツイン・アコギ、最高!ライブでのこの曲が大好きだ。












続くBefore They Make Me Runでは、本当に気持ち良さそうに歌ってる。

歌うときはギターの手も止まって、熱唱だ。


Miss Youが始まると、ミックの動きが素晴らしく冴え渡り、花道からBステージへ。

この日のダリルのソロはいつもより長く、珍しいフレーズも飛び出す。

間奏でのロニーのギターも大爆発だ。


Miss Youのエンディングから流れるように続いて、Midnight Ramblerのイントロへ。

今ツアーのランブラーはとても素晴らしく、ミックのハーモニカもロニーのギターも冴え渡る。

途中で挟むブルースのフレーズは、Come On My Kitchin。キースがミックの肩に腕をかける。いい場面。




続くはPaint It Blackだ。

ロニーは自分の描いたセット・リストの絵柄のTシャツを着てるぞ。

それにしても今日のチャーリーのドラムスは、本当に凄すぎる。大音量でドスン、ズドンと大迫力だ!


そしてStart Me Upではミックがこちら側へ何回も来て熱唱する。凄いぞ。

ロニーがこちらへ来た時、こっちに向けてピックを投げたのだが、どこへ飛んだのか全く見えず。残念。

続くJumping Jack Flashでもミックもロニーもこちら側へ来る来る。

演奏もまたタイトでとても素晴らしい。


次のBrown Sugarでは、キースが出だしのチャッチャで止まりそうになるも、大丈夫(笑)

カールのソロはいつもと違うフレーズも飛び出し絶好調。

ミックは終盤に水の入ったコップを反対側のピットに投げ込んだ。


さあもうアンコールの2曲。

Gimme ShelterではサシャとミックのBステ・オン・ステージ。

キースとロニーも、バリバリ弾いてる弾いてる。


最後はSatisfaction。

絶好調のバンドは、ピッチがいつもより早い?!キースのソロも凄いぞ。

ああー、これで終わりー、最高ー!!!

曲の終わりと同時に花火が打ち上がる。

最後は4人で花道を少し進み、お辞儀して挨拶。

 




周りで一緒に見ていた同士に、最高だったねー、またねーと挨拶をして、セット・リストをもらいに後方へ。

人の流れに逆らって何とかPAにたどり着くも、既に配り終わっている様子。

いつものスタッフさんに何とかお願いすると、1分待てと。

そして、無事、この日のセット・リストをいただき大満足。




帰りはスタジアムを出て、方向的にあっちだという方へ人の流れとともに歩き始める。

とても疲れて足も痛くなってるので、リンク・ライト・レールに乗りたかったのだが、歩き始めてしまい、

しかし、程なく歩くと、スタジアムの最寄駅から1つ 目の駅を発見。

電車がすぐに来ればいいけどと、地下に潜ると、ラッキーなことにすぐに電車が。

一駅だけだけど乗って、坂を登って、ホテルに辿り着いた。

部屋で買ってあったビールで乾杯。あー、最高!!!

明日の朝にはシアトルともお別れだ。

 








14 August 2019


Street Fighting Man

You Got Me Rocking

  Tumbling Dice

  Beast Of Burden (vote song)

  You Can't Always Get What You Want

  Sweet Virginia (B-stage acoustic)

  Dead Flowers (B-satage acoustic)

  Sympathy For The Devil

Honky Tonk Women

- Band introductions

You Got The Silver (Keith)

Before They Make Me Run (Keith)

Miss You

Midnight Rambler

Paint It Black

Start Me Up

Jumping Jack Flash

Brown Sugar

- Band off stage

Gimme Shelter

Satisfaction