Zurich September 2017
2017年もストーンズ
は元気だった!
昨年10月のラスベガス以来、今年はヨーロッパ・ツアーがあるだろうと言われる中、
4月の末になってミュンヘン公演の噂が出始めた。
その後、チューリッヒやデュッセルドルフ、ハンブルグなどが噂されると、5月の初め、ついに正式発表となった。
ハンブルグから始まりパリで終わる全13公演。
その後、パリが1日増えて全14公演となった。
正式発表されると、1週間も経たずにチケット販売開始!
どこに行くか、短期間で決めなくてはならない。
当初、バルセロナ〜アムステルダムあたりに行ってみたいと思っていたのだが、
イタリア好きでストーンズ好きの親友と一緒にイタリアもいいね〜と誘ってみると、行く!の即答。
という事で、チューリッヒ〜中2日〜ルッカに決定!
しかし、自身初めてのイタリアはイタリアでも、ルッカなんて聞いたこともないし、どの辺にあるのかも知らないし。
発表されると、ホテルは行きたいところを何箇所かすぐにブッキング。
ルッカなんかはすぐにどこも満室になり、値段ものちに何倍にも。
飛行機は連れとのスケジュールが異なるため、いろいろな航空会社や旅行会社などを調べてやっと購入。
肝心のチケットはというと、まずルッカは先行販売、一般販売ともピットは買えず、VIPで購入。
これも、友人の分との4枚はなかなか同時に買えず、2枚づつなんとかゲット。
チューリッヒはラッキー・ディップでいいかなあと思っていたのだが、
何日か経ってサイトをみてみると、一般販売の定価でピットをゲット!ラッキー!
今回のNo Filterツアーは、何万人も入るフットボール・スタジアムがほとんど。
ツアーの後半はインドアの会場になるだろうという噂があったので、もしかしてアリーナ・サイズの会場か?と思ったのだが、
のちに屋根が閉まるスタジアムだということがわかった。
そして、チューリッヒからルッカへの移動の列車、それぞれの空港からホテルへのアクセス、
その他諸々を調べ尽くし、万全な体制で当日を待つことに。
9月9日のハンブルグに始まり、ミュンヘン、オーストリアと続いて、
今回のツアーのショーの内容が伝わってきた。
なんとオープニングが悪魔!
そして、リハーサルでもやっていた、なんとDancing with Mr. Dもセット入り!
ステージ・セットも、どデカいスクリーンが4つ、そして当初花道のない囲まれたピットだったのが、これまで同様、花道のあるピットに。
楽しみが膨らむ!
9月19日
遠征出発の日。
スイス航空10:25発。朝一のNEXで成田へ。
初めてのスイス・エア。機内食はまあまあ。
ハイジ風の絵(ハイジではなくオヤジだが)がプリントされたスイス・ビールをお代わりー!

行きは直行便で、チューリッヒ空港へは15:50着。
空港からホテルへは、下調べしておいたスイス鉄道でチューリッヒ中央駅Zurich HBへ。
自販機でチケットを購入したのだが、なんと画面にストーンズ・ライヴ用のチケットが!
しかし、いろいろ付いてそうなので、普通のチケットを購入。

チューリッヒ中央駅からはトラム3番で、ホテル近くのAlbisriederplatz駅へ。
そこから1、2分でホテルに到着。
小さな地味なホテルだが、まあ、こんなもんだろう。WiFiも入るしね。
何より、会場のスタジアムまでも歩いて行かれるし。これ重要。

ホテル到着が夕方で、小休止したら晩めしだ。
何軒かピックアップしてあった中で、スイスといえばチーズ・フォンデュ屋!はやめて、
自分たちらしいビア・ホール・レストランZeughauskellerへトラムに乗って出かけた。
そのトラムの駅のキオスクで、大きなベロの表紙のストーンズ特集の雑誌を発見。
ドイツの雑誌らしいが、かなりお高い。
1冊しか置いていなく、見た時に買っておく!という信念の元、しっかりゲット。
その後、やっぱり一度も見かけなかった。
さて、Zeughauskellerだが、店は満員で、雨が降っている中たくさんの人が並んで待っていた。
地元の人も観光客も入り混じり、まさに大ビア・ホールといった店だ。
ここは昔、武器庫だったという、古くて大きな建物。
20:30までという席が2つ空いたので、ラッキーにも待つことなく入店。
スイス名物のポテト料理レシュティ、チューリッヒ・ハム(これは大好きな生ハムだった)
大盛りローストチキン・サラダなどを注文し、ハウス・ビールで前祝いの乾杯!うまーい!
大満足してトラムに乗り、スーパーでビールを買ってホテルへ帰った。


9月20日
翌日はホテル近くのカフェで、コーヒーとオムレツの朝めし。
すると隣にいたオヤジが「お前たちどこかで会ったよなあ?その顔覚えてるぞ。」と言われ、
こっちは、そういえばどこかで見たことあるような感じだったがわからず。
彼はオランダ人でいろいろなとこへ行っているそう。
話していると、ストーンズ・ファンが大勢泊まっている近くのホテルで、
ライヴの前にみんなで集まって飲んでるからと誘われた。(行かなかったけど)
この日の午前中は、スイスが第二の故郷というお仲間さんに勧められたFREITAGの本店へ。
ホテルから散歩がてらに大きな鉄道の橋を渡って行ってみると、聞いていた通り古いコンテナを積み上げたユニークな建物。
中は打って変わってシンプルな内装で、品数も豊富。
結構お高いのだが、せっかくだからとバッグや小物を購入。


一旦ホテルへ戻り荷物を置いて、そろそろグッズ売り場が出てるんじゃないかと、スタジアムへ。
途中、オランダおやじの言っていたホテルには、大勢のベロT軍団が。
スタジアムの周りにも、ベロTを着た人がいるが、まだそんなに多くはない。
まだグッズ売り場は出てないのかなあと思っていたら、1軒の売り場が!まだそんなに人はいない。
行ってみると、必死に購入中のお仲間さんを発見。
彼が購入して戻って来ると、汗びっしょり。そして見せてくれたポスターに汗がポタリ(笑)
自分たちも無事購入し、お互いのホテルも近いので荷物を置きに一緒に戻ることに。
天気もいいしまだ早いからと、ホテル近くのカフェで一緒にビールで乾杯!
よくスイスに来ていただきましたと、お仲間さんにビールを奢っていただき、スイスの話を色々と聞いて楽しい時間を過ごさせてもらった。


Tシャツやポスターなどのグッズを置きにホテルへ戻り、小休止。
事前の情報や画像から、スタジアムなのでステージが高く、最前列あたりだとステージ全体や奥が見づらいということで、
頑張って早めには行かず、適当な時間に行くことにしていた。
3:30頃、歩いてスタジアムStadion Letzigrundへ着くと、辺りにはもうベロTがいっぱい。
チケットに書いてあるゲートへ行くと、既に100人くらいの人が!
もうこんなにいるのか〜と思いながらも並んでいると、スタッフが全体もう少し後ろへ下がれと言い出し、
下がる人、そのまま止まっている人など様々。
それがしばらく続き、リハの音も聞こえたりして、さあ、入場時間だ。
5列ほどの男性用と2列ほどの女性用のセキュリティー・チェックが設けられ、その先でチケット・チェックが。
この会場はカメラはプロ仕様だけ禁止とあったので、手に持っていたライト・ダウン・ジャケットのポケットにコンパクト・カメラを入れていた。
それもほとんど触らない感じのゆるいチェック。もちろん、あとは手ぶらだったので難なく通過してスタジアムの中へ。
スタジアムに入ったところは、キース側のステージがあるところらへんだったのだが、
コンコースをぐる〜っと回らされ、ステージから一番遠い側からスタンドへ入る。
スタンドの階段を降りて行き、ようやくフィールド内へ。
そこからステージを目指して、フィールド内を進み、ついにキース側ステージ横のピット入り口にたどり着いた。
そこでチケットを見せて、リスト・バンドを巻いてもらい、いよいよピット内へ!

あれ?ピットの中はまだまだ人が少ない。ピットの周りのスタンディングは、既に結構な人なのに。
で気付いたのが、ゲートに並んでいたのはピットを含めてフィールドへ入る人たちだったんだ!
そして、キース側からロニー側へ。
あれれ?!ほんとに人が少ないぞ。ステージ最前列が埋まっていて、花道も前の方だけという程度だ。
初めからロニー側と決めていたので、ロニー側の花道のステージから3分の1くらいの場所を確保。
一息ついて周りを見てみると、朝会ったオランダ人のオヤジ、お仲間さんに「きっといるから会って来て」と言われていたドイツ人、
そして見たことのある人が結構いるいる。
花道の一番根元のステージ前が、キース側とロニー側に行き来のできるトンネルになっているので、面白がって行ったり来たり。
トイレに行ったり、ビールやスナックを買いに行ったりするときも、そこを通って行く。
ラッキーなことに天気はとても良く、Tシャツにスウェットで十分。
ひとつ残念なのは、ドイツではあったベロがプリントされた特製のビール・カップがなかったこと。黄色と赤色の2週類揃えたかったな〜。

そうこうしているうちに、オープニング・アクトのストラッツSTRUTSが登場。
今回のツアーのオープニング・アクトの中で、唯一名前を知っていたバンド。
ヴォーカルは若いフレディー・マーキュリーといった風貌で、他のメンバーと合わない感じ。
曲は、普通のロックといった感じで可もなく不可もなく。
ストラッツが終わると、花道のトンネルは閉まり、青い背景ににツアー・ベロだった4つのどデカスクリーンが黄色い背景に変わる。
ステージではスタッフがせっせとセットしており、それが終わればあとはいよいよストーンズを待つばかりだ。



そして20:30前頃、黄色いどデカスクリーンが黒いペイントで塗られるように黒くなると、ステージ全体が真っ赤に燃える!

いつものそれと同じように、オープニングのSympathy For The Devilのイントロが流れる。
チャーリーがドラムスに座り、キースもロニーも見えたぞ!
ミックはステージに出てくると、イントロから激しいダンスを!
ついに始まったー!と興奮MAX!
ミックは黒のキラキラしたジャケット、キースは黒いロング・コートにスカーフ、Tシャツはお馴染みのDO NOT X-RAY。
チャーリーは濃い緑のボタウンダウン・シャツでいかしてる。ロニーは派手なピンクのジャケットだ。


続くはIt's Only Rock'n Roll。
いつものようにミックの動きは軽快で、キースのソロもすこぶる調子が良さそうだ。
ここからコーラスも加わり、なんだかいい感じの演奏が続く。



この曲が終わると、ミックの名物、ご当地言葉での挨拶があって始まったのがTumbling Dice。
チャーリーのドラムスも力強く、ロニーのソロも決まってる。
これまで4公演が終わり、キースの調子がいまいちという話だったが、時折笑顔も見せ、ギターもいい調子だ。キース、いいぞ!
バンド全体でも素晴らしい演奏だ。


ここに住んでるティナ・ターナーが来てくれたというMCがあり、次はブルース・ナンバーだ。
このツアーではアルバムBLUE & LONESOMEから2曲をセットに入っているのだが、
ミックが、「これまでLIVEで演ったことがない曲だ」と紹介したので、おおおおおっ!と期待する。
その曲は、なんとHate To See You Go!
ミックのハーモニカが冴え渡り、キースもロニーも楽しそうに演奏している。
初めての割にはまとまったいい演奏だ。
ブルース2曲目はRide 'Em On Down。
この曲は何度も演奏されていて慣れた感じ。ロニーのギターもバリバリ決まってる。
スクリーンが白黒になり、みんなの映る姿もかっこいい。
そして、ついに待望のDancing With Mr Dが!!!
他の曲に比べて観客の反応が薄いが、山羊好きには、もう大興奮!
サイケ調のスクリーンをバックに、ミックのヴォーカル、ロニーのボトルネック、ダリルのベースが冴え渡る。
キースもリラックスした感じで調子が良さそうだ。
あっという間だったが、この曲を聴くことができて、本当に最高!良かったー!


続くはSong Voteの時間。
この日のリストはAll Down The Line、Sweet Virginia、Let It Bleed、Like A Rolling
Stoneと、どれを取っても聴きたい曲ばかり。
そしてスクリーンに映った曲名は、Like A Rolling Stone!!!
実は自分が投票したのがこのLike A Rolling Stoneだったので、やったー!
やっぱりいい曲だなあ。
気持ち良さそうなキースのコーラスと一緒に、自分も熱唱。ライトで会場を照らし、みんな熱唱。
ミックも花道の先まで進み、サビのハーモニカの終わりに、人差し指をつき上げて煽る煽る。
そしてここに持って来たYou Can't Always Get What You Want。
ロニーのギターは絶好調。そして観客の熱唱。
曲の最後にはミックのコール・アンド・レスポンスも続いた。
それにしても、ミックやキースやロニーが花道に出てくると、本当にもう目の前だ。
それに自分がいた場所が、花道に出て来た時に必ず止まってパフォーマンスする所で、何度もその恩恵に預かった。

Paint It Blackでは、キースのイントロが綺麗に決まって、ロニーのシタール・ギターも炸裂。
Honky Tonk Womenと続き、メンバー紹介へ。





そして大声援の中、コートを脱いで何やら黄色いアロハ・シャツのようなのを着てキースが登場。
よく見ると、黒人の顔や何かがプリントされたシャツだ。
こんなシャツを着ているキースは見たことないし、めずらしいぞ。


大きな声援に笑顔で答え、Happyが始まる。
今度もバッチリ綺麗にイントロが決まり、ギターもヴォーカルもアクションも、本当に楽しそうにリラックスした感じて上機嫌だ。
ギターはこの日何回か登場の、ミント・グリーンのような色のテレキャスター。
続くSlipping Awayのイントロを弾きだしたと思ったら弾くのをやめ、「ロニーがまだ用意できてなかった!わはははは!」と大笑い。
仕切り直しの後は、キース節が絶好調。間奏のソロも素晴らしい。

そしてMidnight Rambler。
途中のコール・アンド・レスポンスでは「ウォーウォーウォ!」といつもと違うミックの掛け声で、
チャーリーのドラムスも絡み、ロニーのギターも入って、しばし続く。
「Talkin’ about Boston」の前の間もいつもより長く、みんな演奏を楽しんでるようだ。


続くMiss Youから、ついにStreet Fighting Manの登場だあ!
自分の一番好きなこの曲は、このツアーにめでたくセット入りしたので、本当に楽しみにしていたのだ。
出だしのキースのギターで、もう号泣。
タイトで迫力のある演奏と、ジャケットを脱いで圧巻のパフォーマンスのミック。大興奮、大号泣、大満足!本当に素晴らしい演奏だ。
ここから後は、怒涛の最強ナンバーのオン・パレード!
今日のミックTは、赤地にNo Filter。
Start Me Up、Brown Sugar、Satisfactionと、大興奮のうちに一旦終了。
青いスクリーンにスローで火花が飛び散るような画面の中、アンコールはまずGimme Shelter。
キースがイントロを弾きながらステージ前に出て来る。
いつもながらのかっこいい曲だ。




そしてとうとう最後の曲、Jumping Juck Flash。
ああ、もう終わっちゃう〜と思いながらも大興奮で、飛び跳ね熱唱。キースのギターも炸裂。
しかし4人とも年を全く感じさせないほどの元気なパフォーマンスに演奏。凄い!


最後は野外スタジアムの特権、特大打ち上げ花火がドドーン!
それから、ツアー・ベロがしばし浮き上がった後に、BIS BALDの文字がスクリーンに。
お仲間さんの教えによると、ドイツ語で「また会いましょう」という意味だそう。
もちろん!また会いましょう!




それにしても今日のLIVEは、これまでのレポが嘘のように、パフォーマンスも演奏も全て素晴らしく、みんな元気でリラックスして楽しそうだった。
近年にない調子の良さじゃないかな。
ミックもキースも何回も花道に出て来てくれたしね。
ほんと、最高!!!
周りの人たちと、良かったねー!、最高だねー!、またねー!と、笑顔、また笑顔。
ビール・カップやゴミが散らかる会場を、後ろ髪を引かれながらスタンドを登り、外へ向かう。
時間は11時になろうとしていた。


トラムに乗る人たちの物凄い列を横に見ながら、歩いて帰る。
そして、お仲間さんとホテル近くの店で落ち合い、ビールで乾杯!
本当に良かったねー!と、ビールが進んだ。

Sympathy For The Devil
It's Only Rock'n Roll
Tumbling Dice
Hate To See You Go
Ride 'Em On Down
Dancing With Mr D
Like A Rolling Stone
You Can't Always Get What You Want
Paint It Black
Honky Tonk Women
--- Band introductions
Happy (Keith)
Slipping Away (Keith)
Midnight Rambler
Miss You
Street Fighting Man
Start Me Up
Brown Sugar
Satisfaction
--- Band off stage
Gimme Shelter
Jumping Jack Flash
